ほとんど毎日、目の奥がえぐられるように痛む
群発という名がついているように、ある一定期間の群発期(だいたい1~2ヶ月くらい)に 毎日のように集中して頭痛が起きます。 半年から数年ごとにこの群発期が訪れます。 激烈な痛みで、目がキリでえぐられると表現されることがあります。 中年男性に多く発症します。
症状
頭痛の中でも横綱クラスの最も激しい痛み、これが群発頭痛の特徴です。 くも膜下出血も強い痛みですが、くも膜下出血と異なる点は、痛くて我慢できずにじっとしておれず、転げまわるという点です。 頭痛以外に涙が出る、目が充血する、鼻水が出るなどの症状がみられることがあります。 だいたい2-3時間で痛みはおさまります。

治療
片頭痛で項目で述べたトリプタン製剤の注射(イミグラン)が効果があります。 イミグラン点鼻薬は、群発頭痛には保険適応はありませんが、効果的なことも多くあります。また頭痛発作が強くて病院に来院できない人のために、2008年にイミグランの自己注射が発売されました。 自分で注射をして群発頭痛を治そうというものです。 片頭痛、群発頭痛の方に適応がありますので、これらの頭痛に困っておられる方はご相談ください。
さらに高濃度酸素吸入法があります。 これは頭痛発作時に、酸素を吸って拡張した血管を収縮させようとするものです。自宅に酸素発生装置を備えて痛みがきたときにすぐに酸素を吸います。酸素発生装置は当院から業者に依頼して自宅に貸し出します。1-2ヶ月で頭痛は治まることが多いので、終了すれば返却します。非常に有効なことがよくあります。
予防薬としてカルシウム拮抗剤のワソラン、 副腎皮質ホルモン薬のプレドニン、抗てんかん薬のデパケン、バレリン、 抗そう薬のリーマスなどが使われることがあります。
日常生活での注意
飲酒は絶対に避けるべきで、喫煙も避けたほうがよいです。